体で感じる情報量が多い日 día24 〜サンティアゴ巡礼の記録〜

こんばんは

ただいま19時39分アルベルゲのキッチン。
今日のアルベルゲは寄付制やのにカードで払えた。

今日はラバナル・デル・カミーノ〜ポンフェラダ（Rabanal del Camino〜Ponferrada）

今朝は7時15分に起床。
7時半に出る予定だったのでちょっと寝坊。
近くにカフェテリアがないので、目的地のポンフェラダに向けてGO。
今日は300メートルくらい登って600メートルくらい下る予定。
久しぶりのアップダウンに不安が募る。
おまけに、天気は雨で風も強そう。
ただでさえ危険な下り坂が雨で滑りやすくなると思うと恐ろしいったらありゃしねえよ。

歩き始めてすぐにこの景色。

今日が山道であることは、これを見るだけでわかる。
アストルガ（Astorga ）を超えてからは2つ峠を越えるということがわかっているのでたぶん今日がそのうちの一つだろう。
この坂を登った先にもまだまだ坂道がある。
雨脚も風も強くなってきた。

歩いて30分もしないうちに、
川ができとる。
雪解けの水なのか、それとも雨の水なのか。
正解はわからないけど、足場が悪いということだけは確か。
時々足の踏み場がなくなるほど大きな水たまりがあるので、道の脇にある草の方を通るか、まだ水たまりが浅そうなところを通るか、とにかく靴が濡れないように避けながら行く。
神経がすり減る。
そんな感じで悪戦苦闘していると、標高が高くなってきて、気温が下がり、さっきまでの雨が姿を変える。
雨と言うには固形すぎるし、雪と言うには硬すぎるからたぶんあられでしょう。
フードを被ってネックウォーマーをしてるけど、顔全部は隠せないので、剥き出しの部分は強い風に乗ったあられが当たって非常に痛い。
目出し帽は冬の山道を歩く人たちのために作られたのであって、泥棒をするために作られたわけではないと確信した。
私はアンパンマンではないので顔が濡れるのはそんなに気にならないけど、靴が濡れるのはちょっと気になるな。
足場はないし、顔は痛いし、坂道はきついし、靴は水が染みてくるし、色んな攻撃を全身で受けながら歩き続けた先にやっと街を見つけた。

私は今日の目的地であるポンフェラダでお金をおろすつもりでいたので、現金の持ち合わせがなかった。
でも暖かいcafe con lecheを飲んで英気を養いたい。
もしカフェテリアに行ってカードが使えなかったら、諦めて歩き続けることにしてカフェテリアに入る。
幸いカードが使える店だったので、少し贅沢をしていつもより大きなcafe con lecheを頼んだ。
スペインは実はそんなにカードを使う機会がないので助かった。
店の人はとても優しい人で、客も私しかいなかったので少しお話しをした。

寒いところから急にあったかいところに行ったからカメラが曇ってこんな感じになった。
ちなみに連れも同じような思いをしていて、店は違うけど写真は同じように曇ったらしい。

カフェテリアの街を過ぎると下りに入る。
下りでももちろんさっきの川は形成される。

下りでやっかいなのが、下りから登りに変わる平らな場所に水が溜まって池ができること。

こんな池が何回もできてややこしかったっすね。
強風で木が倒れてたり、

こんなところ通んの！？ってところ通ったり

気づけばすごい山に囲まれた道を歩いていたり

しばらく矢印が出てこなくて道に迷ったんかなって思ったり、
石で足を滑らせて肝を冷やしたり
いろんなことが起こって正直結構楽しかった。
膝の痛みは再発しそうやけど。

目的地のポンフェラダが見えたのは山の上からだった。
おそらくそこまで20キロ。
ポンフェラダの上だけ晴れていて、とても美しかった。

結局今日は32キロ歩いたので、ポンフェラダに到着したのは14時半くらいやった。
休憩は最初のカフェテリアと、半分に相当する16キロ地点でしか取らなかったら、最後の方にお腹が空きすぎて力が出なくなった。
そう、14時半に着いたら何が困るかというと、お風呂に入ってバルに行こうとするとだいたいタパスが置いてないということ。
なんなら閉まってるバルも多い。
スペインにはシエスタというお昼休憩があって、17時前にはだいたい店が閉まってる。（たぶんね）
だからいっぱい歩いて疲れた日に限ってバルに行っても満足はできない。
幸いなことにポンフェラダは大きな街やから、タパスが置いてあるバルは探し出したんやけどね。

今日の晩ご飯は、ビーフシチューのようなもの。
スーパーで牛肉のブロックを切ってもらって、玉ねぎじゃがいもマッシュルームニンニクを入れてトマト缶と赤ワインで煮込んだ（主に連れが。）

昨日の質素な食事に比べたらだいぶ豪華だけど、材料費で言うと、1人4€くらい。
スペインは物価が安いね。